『メガネをかけたら』(※)という絵本をご存知でしょうか?めがねを自分の生活の一部として取り入れなくてはいけなくなった女の子の心の葛藤、周囲の大人たちのやさ
しいまなざしを描いた絵本です。メガネをかけさせようか迷っている親、メガネをかけたくなくてガマンしている子ども、両方に読んでいただきたい絵本です。
「メガネとの出会い」
私自身、小学校2年生のころからどんどん視力が低下し、入学当初は1.0あった裸眼視力が6年生では0.1に。黒板もほとんど見えないのに、メガネをかけるといじめられるん
じゃないかと怖くて、ずっとガマンし続けました。中学生になってメガネをかけるようになると、周囲の世界が明るく鮮やかに見えて、心まですっかり明るくなって、どう
してもっと早くメガネをかけなかったんだろう?!と後悔したのでした。
「子どもの視力低下は突然起こる」
今、我が家は三人子どもがいるのですが、うち二人はメガネをかけています。
長男は、小学三年生の春までは裸眼視力が両目とも1.5ありました。でも、なぜか数か月間であっという間に低下し、小学校の視力検査後に「要検査」とのお手紙をいただい
て、すぐ眼科に行きました。
子どもにとって眼科は楽しい場所ではありません。視力検査表でドーナツの欠けた部分はどこか聞かれ、「見えません」「分かりません」というときの屈辱感。穴があった
ら入りたくなるような心細さ。それに加えて検査担当の看護士さんが厳しかったり、冷たかったりして、四回も眼科を替えました。
「仮性近視なら矯正が効果あり」
ようやく小児眼科専門医を見つけて、週に一度、矯正のために通院を始めました。「ワック」という器械を使った目の訓練と、毛様筋の緊張をほぐす「ミドリン」というお
薬で点眼治療をしました。
ただし、はじめに「近視の矯正はその子の近視の進行状態によって効果が必ず出るとも言い切れません。仮性近視であれば2~3ヶ月治療すると、視力が回復します。でも、
本当の近視だったら、全く効果が出ません。矯正をどんなに続けても意味はないと思ってください。もとより効果が保証された治療法ではないので、過度に期待しないほう
がいいと思いますよ。」との通告。その通り、長男は2ヵ月通っても視力が回復せず、仮性ではない真性の近視とされ、メガネの処方箋をいただきました。
「メガネなんて大嫌い?!」
メガネの処方箋を手にした長男は、この世の終わりのような悲しい顔をして、帰りの車の中でしくしく泣きました。
でも、メガネをかけた途端、世の中が明るくはっきり見えることに感動し、メガネ姿の自分がちょっとかっこよく見えることに自信を持ち、より快活に、活動的になったの
です!メガネをかけて、サッカーも野球も空手も、楽しくがんばっています。子どものスポーツ用にはゴーグルタイプのメガネがあって、すごく便利なんですよ。
「メガネは心の目を開ける」
ものがよく見えると、心の目が大きく開かれます。もし、今、お子さんにメガネを作ってあげようか悩んでいるお母さんがいたら、「大丈夫、メガネをした方が、今よりも
ずっと楽しく毎日が過ごせるよ!」と背中を優しく押してあげてくださいね。
※『メガネをかけたら』は、くすのき しげのり作、たるいし まこ絵(小学館)。2013年青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年の部課題図書。
